新しい同窓生

近年、毎年同窓会の会報の記事を頼まれているが、今年は日本に帰っていたこともあり、あっという間に、6月も後半となり、少し焦っていた。でも、去年の私の記事を読んでくださった同窓生から連絡をもらい、是非とも、彼女を訪ねようとメリーランド州まで行ってきた。今年の記事では、彼女を紹介できるかもしれないし。

この方は今は未亡人だが、明るくて、活動的に人生を楽しんでいらっしゃる素敵な方で、38年間アメリカに住んでいらっしゃるとのこと。短い時間だったけど、とても会話を楽しむことができた。やっぱり、同じ土地、同じ学校の、共通する気楽さと懐かしさで、あっという間に打ち解けられて、うれしかった。

一つ、感動的だったのは、彼女のご主人の腎臓が悪くなった時、当時25、6歳の息子さんが、周りの心配や躊躇をよそに、自分の自主的な強い意志で、お父さんに自分の腎臓の一つを移植してあげたとのこと。腎臓移植は、移植される側よりも移植する側の方が、痛みもひどいとか。回復までに、2ヶ月余りもかかったそうだ。なんか感動的だった。気持ちは分かるけど、実際に健康でどこも痛くないものが自分の腎臓を一つ(たとえ腎臓が二つあるにせよ)父親にあげる時に受ける痛みもろもろを思うと、なかなか出来るものではないと思う。素敵な親子関係だったことを垣間見た気がした。