母の夢

昨晩、母が亡くなってから初めてはっきりと母の夢を見た。正確に言えば、もう何回か見ているような気もするが、今までは朝ほとんど思い出せなかったが、昨晩のははっきりと覚えていた。

日本に帰った私が母とどこかへ遊びに行く約束をしていて、雨模様になり、これじゃ、行けないね、今日は行けないけど、今度行こうねと明るく話した、という夢だった。

実は、本当に同じような会話があった。所詮夢だから、私の無意識の想いや考えが、夢と成り得ると思うので、当然しかるべきと言えるのかもしれない。でもでも、今、ふと考えたら、今日は13日、日本の家の宗派では新盆をやるので、7月13日から15日まで、お盆で霊が家に帰って来るはず。ということは、母が実際、私を訪ねて来たということなのか。こんな遠いアメリカでも、魂は何所へでも行けるんだし。。。と思ったら泣けてきた。

夢の中では、あまりにはっきりした母の声と姿があった。泣けてきたことの大きな理由の一つは、実際去年交わした会話とほとんど同じ会話だったという事にもある。去年の春、タンデム高校の日本旅行に付き添って、宮島に行った。宮島は母が一生のうち、いつか行きたかった場所でもあり、うらやましがっていたので、夏に一緒に行こうと計画を立てていたのだけど、ちょうどその時、台風接近のため、ずっと雨模様だったので、こんな雨ばかりじゃ、宮島もきれいじゃないから次の機会にしようかと話し合って、取りやめてしまったのだ。その時は、仕方ない結論だったわけだし、次回があるのだからと、それほど悔いもなかったけど、今となっては結局、その「次回」は実現しなかった。

急に、悔しくなってしまって、なんでこんな夢見るの?と恨めしく感じた。夢の中では、母は普段のように、あまり気にしないという感じに、そうね、また今度行こうね、と微笑んでいて。。。

実際、母は、去年の夏、私が日本に着く前から、宮島への電車の時刻表も何もかも綿密に調べて計画を立てていたにもかかわらず、さらっといさぎよく諦めて微笑んでいた。。。

悲しかった。