以前

UVAで教えた、当時4年生だった教え子二人とランチをした。このタイミングで、こんな風に会えるなんて、本当に感激だった。
実は、その一人のDとは、以前から仲良かったが、ここ3年ぐらい連絡がなかったのだ。ところが、1月に、昨年日本人女性と結婚し、子供が生まれたという写真入の便りをもらった。更に、いつ名古屋に来るの、と聞くじゃない。彼は岐阜に住んでいるが、彼の奥さんの実家は猫が原通り(家の近く)だというし、縁としか思うほかない。もう一人のGも、その時同じクラスだった。彼は今は多治見に住んでいるそうだ。

と言うわけで、3人で同窓会ランチになった。本当に楽しかった。そして何よりも、彼らの日本語の上達ぶり!メールでは英語だったし、はじめ、私も普段のように英語で話し始めたのだけど、彼らの日本語の完璧さに感動した。そんな上手な彼らに英語で話しかけるのは失礼だと思わせるほど。
実はDは、以前から結構上手かったけど、Gのほうは、頭のいい学生だったし、文章は上手かったけど、しゃべるのは流暢という訳ではなかったのだ。ところが、今では、発音もイントネーションも言葉の言い回しも語彙も素晴らしかった。それに、翻訳の仕事を何冊もやっていて、彼の翻訳した日本の小説を見せてくれたけど、かなり分厚い小説を2ヶ月で仕上げているのだ。今26歳になったそうだが、もともとハンサムな彼が落ち着きと自信で、更に素敵な青年になっていて驚いた。

人の縁ってすごいよねという話をしながら、Gが今読んでいるThe Art of War(孫子の兵法)について話し合った。私は、この精神って何にでも適応できる精神だと思う。絶対、力対力で戦うべきではない。健康という概念も、4段階に分かれていて、手術を代表する直接メスを入れて直すのは良くないとする一方、先に手をうって病気になる前に察知、予防して病気にならない状態の身体を作るというのを良しとして理想としているところ、戦略を戦争だけでなく、ビジネス、更に人生に至るまでの知恵が見えるようだと思う。これが、東洋の古くからある考え方の基本であると思う。