うちのタンデムの

日本語の生徒が自分で書いた台本で監督も演技もした劇を見に行って来た。すごい、の一言。本当に才能があって、将来が楽しみだと思った。作家か、劇作家になりたいという希望をもっている。昨年秋のシニアプロジェクトでの劇(二時間の劇を書いて、監督もした)に引き続き、一月のわずか二、三日の休みに、この劇を書き上げてしまって、昨日と今日の大成功の舞台発表に仕上げてしまうんだから、やっぱりこういうのって、きっと才能なんだろうなとつくづく思う。タンデムは時々、こういう、ずば抜けて何かができる生徒がいるから、(いろいろ疑問もあることはあるけれど)面白いなと思う。

ところで、STABのオーケストラディレクターから、バイオリンの伴奏を頼まれた。演奏は来週だからわずか一週間しかないけど、チャイコフスキーのコンチェルトの二楽章で、それほど、難しくないし、このバイオリンの子はずば抜けて才能があって、一度一緒に弾いてみたいと思ってたから、引き受けることにした。
初めて彼女の演奏を聴いたのは、まだ彼女が小さい時だったけど、すごい演奏だったことを覚えている。さすがに、あちこちで、いろいろ賞をもらい、もはやニューヨークのカーネギーホールでも演奏した経験もある。
この間、WMCの優勝者の演奏会で、私は他のバイオリンの伴奏で出ていたのだが、その時にお母さんから、伴奏をして欲しいと頼まれたのだった。実はその時、私は譜めくりのハプニングがあったり、自分のピアノの生徒も弾いたということもあって、気をとられることが多くて、その子のことをすっかり忘れていたのだ。確かに、イザイの無伴奏ソナタを完璧に弾いたという記憶はあったのだが、彼女のお母さんに頼まれた時にも、ああ、じゃあ、電話してください、などと、つれない返事をしていたのだが、ようやく、前に知っていたバイオリンの子だということを思い出して、今日はちょっと興奮した。そういう意味では、ちょっと怖いけど楽しみ。