一年ぶりに

第一期生だった少年少女合唱団の練習会場に行ってきた。そう、昨年、訪ねて、その合唱団のために編曲された、著作権のない「竹田の子守唄」の特別の楽譜をいただきに行っていた。今日は、あれから、この一年の間に、その楽譜を使って、三回演奏させていただいた旨、報告したかったのだ。
運よく、先生にも会えて、第一回目は私がソロで歌ったこと、二回目は学生たちとの合唱、三回目はフルートとバイオリン、チェロ、ピアノのカルテットで演奏したことを報告。そしてそれぞれ、曲の背景などを説明してから、演奏したことも伝えた。先生は本当に喜んでくださって、説明を入れたのは本当に良かったね、日本では学校の教師たちとの会議でも、部落民の曲を演奏するのを今でも避ける傾向があり、それは、音楽の原点ではないと主張してきたと言って、私のそれを踏まえての説明などしたことを大きく評価してくださった。
いかなる音楽でも音楽というものはすべて平等で、すべての人のためにあるべきだという見方において、先生と私は共感することができ、本当にうれしかった。またカルテットの演奏も、その編成を説明したら、それは素晴らしい響きだったでしょうと言ってくださった。実は、私は個人的に、この曲の歌詞なしのカルテットの演奏の美しさは感動的だと思っていたのだ。
また、今日の練習では、特別な雅楽的編曲の日本古謡の難しい曲の練習を見せていただき、難曲ながら頑張っている子供たちのひたむきな練習に感動した。先生の指導は本当に厳しく、私まで、目がさめるほど。そのレベルについていける今の合唱団のレベルの高さに感嘆した。来月にある45周年記念の演奏会が聴きにいけなくて、本当に残念。

さて、夜は長男と出かけた。一緒に夕食を食べに行ったあと、焼き鳥屋に行ったり、店に買い物に行ったり、最後は、長男の行きつけのバーにも連れて行ってくれた。結局のところ、日頃、行っているところに、私を連れて行きたかったのだが、長男が私を紹介する前に、どうやら、息子を知っている人たちには、彼女のように見られ、知らない店では私は奥さんと呼ばれる始末。息子は、私が奥さんやら彼女やら言われる毎に、母です、と訂正してくれたのだが、アジア人が若く見られるアメリカならまだしも、日本なのだから、よほど長男が老けて見えるんじゃないの、と言ったら、そうかなあ、と笑っていた。それでも私を喜んで連れて回る長男の性格は昔から全然変わっていないなあと嬉しくもあり、楽しかった。