一日中雨

の何となく落ち込むような一日だった。
それに、今朝はTの最後の日。クワイアの面々、みんな寂しがっていた。でも、絶対、私が一番、寂しいのだと思うし、彼もそれをよくわかっていたと思う。
今日は、特別に、彼が以前プレゼントしてくれた曲集の中から、二曲を選んで彼のために弾いた。そのことは彼もよくわかってくれていて、楽しみにしてくれていたし、終わってからもとても喜んでくれた。弾いている途中には、彼の感動が伝わってきて、こちらも感動的な気分で弾いた。それが、ほかの人たちにも分かったみたいで、終わってから、あの曲はすごかったねと、他の人が言ったので、ありがとう、あれは、実はTの為に弾いたんですよ、と言ったら、やっぱり、そうだと思った、と分かってくれていた。今まで、いきなり、ああいうタイプの曲をプレリュードとして弾いたことはなかったので、これは、いつもと違うとみんなが感じたのだと思う。
彼の歌の伴奏の方も一応、うまく行ったのだけど、あるフレーズで思った音が出なくて、自分でがっくり来た。終わってそのフレーズがうまく行かなくて悔しい、申し訳なかったって言ったら、彼は、全然誰も気づかないよというので、でも、私たちは分かっているって言ったら、自分たちは誰にも言わないから、何も心配ないって喜んでいる。そんな彼の姿勢が好きだ。彼の歌は素晴らしかったし、あのプレッシャーの中であれだけ安定して歌えるんだから。。。
これからしばらくは、私が毎週特別演奏をすることになる。それは、いいけど、次のクワイアデイレクターが同じようにいいといいなとひたすら願っている。