この世の中

狭いって言うけれど、本当はすごく広い。誰かにばったり会うってことは、ほんのちょっとの時間のずれでも起こるものではないし、それが、この街に住んでいない人だったら、ほとんど起こらないのに、偶然が重なってバッタリ会うってことって、実はすごいなってつくづく思う。
この間の余韻で、まだそんなことを考えている。きっと向こうも同様に考えているんだろうなと思う。まあ、この街を訪ねていれば、ひょっとして会うってこともあるんだけど、会いたくない人に限って会うってこと。本当は偶然ではなく、運命なら、必然なのかもしれないけれど、そういうことは起こってみないとわからないから。
さて、今夜は、久しぶりにキムチ作りをした。息子がいた時は、大好物だったので、もっと頻繁に作ったけれど、今は久々。作りながら、これを教えてくれた韓国人の友人の言葉を思い出していた。
子供たちが小さいときから、料理だけは手を抜かない。だから子供たちは、大きくなっても母の味が一番って思って子供たちは家に帰るのが楽しみなんだって。母としての自信というものを感じて、すごいなって思ったことがある。彼女は、家で何もかも作ってしまう。キムチだけでなく、味噌から出汁、納豆、醤油まで。。。
この分野では、私は母として、全く失格だって思う。あまり母親になる自覚とか、意識とか、強くなかった。自分の人生という意識が強かったから、いかに楽して子育てしようかとばかり考えていたような気がする。またやり直せるならば、少しは、いい母親になれるのかな。自分の性格は変わらないけど、ようやくこの歳になって多少は見えてきたと思う。