アンティック鑑定士

今朝は、珍しい経験をした。
三週間ぐらい前に、友人であり、ピアノの生徒の父兄のSが、自宅に鑑定士が来るから、アンティックの何か持って、来てね、と言う電話がかかった。私、アンティックなんか持ってないんだけど、と言ったのだけど、いいから、とにかく面白いから来てというので、行ってきた。その集まりは、彼女が属するアンティッククラブの例会を彼女のうちでやったというわけで、関係ないのは私だけ、私には何も分からないけど、話を聞いていたら、なかなか面白い面白い。値の決まり方、ものの価値の見方、などなど、なるほどなあということばかり。アンティックのコレクターらは、全米中を廻って集めているらしい。しかも皆お金持ち。前半は、講義で、後半は、実際にそれぞれが持ってきたものを鑑定士が、説明を交えながら、それぞれの価値を値段で言っていた。

ふと思ったのだけど、確か、子供の頃、うちには、いっぱい掛け軸や刀のつばなどがあったな、と。私の父方の祖父は、いろいろ珍しいコレクションを持っていたことを思い出した。私たちにはその価値はよく分からなかったのだけど、もし、こういう人に聞いたら、どれぐらいの価値なのかなと、ちょっと好奇心がそそった。でも、私には、何も価値が見いだせなくて、どれも貰うことはなかった。私にとっての、ものの価値って、ほとんど個人的思い入れに他ならない感じがする。これでは、いいコレクターにはなれそうもない。