誕生日日和

誕生日日和ということがあるとすれば、今日はそんな一日だった。最近の冷え込みには信じられないくらいの暖かさで、快晴。そして、秋休みでクラスもない。

できるだけ、予定を入れないように前から計画していて、気ままに朝は起き、メールなどチェックして、気ままに、友人とランチ、これも今日決めたし、そして、前からずっと誘われていて、ずっと伸ばし伸ばしにしていた学生との約束。

実は、これはちょっと緊張だったのだが、彼女はやはり、誕生祝の言葉と共に電話をかけてきて、今日はいい天気だし、クラスもないんだから、今から行くから、ジーンズはいておいてね、というので、好奇心は持ちながらも、ちょっと緊張して彼女を迎えた。

一体何かというと、彼女は先月オートバイを買って免許も取り、乗っているのだが、是非とも私を乗せたいというのである。ずっと、約束を後回しにしていたのだが、とうとうこの日が来たというわけである。だから、ひょっとしたら誕生日に命をなくすのかしらと緊張、でも、無事乗り越えて、ほっとした。

結果は風をきって楽しいことは楽しいんだけど、やっぱり、曲がる時に、身体を傾けないと危ないとかで、近所を走り回るのが精一杯、幹線にあるガソリンスタンドに行って帰って来るということで、勘弁してもらった。それはそれは、今日はこういうことには最高の天気だったし、確かに楽しかったけど、スピードが出ると、飛ばされそうで、彼女の身体をつかみまくって腕が疲れてしまった。

実は、大学時代にオートバイにのせてもらった事はあるのに、その頃はもっと向こう見ずだったから、全然怖くなかった気がする。もう一つには、彼女は痩せた若い女の子というのも、関係あるのかもしれない。男女差別はしたくないけど、身体が大きくて頑丈そうな男の人だったら、もっと安心できるような。。。まあ、多分に心理的なことなんだけど。

その後、こんな散歩日和を逃したくなかったので、散歩に出た。一人で、近所を歩いていたら、なんか、ガオーというライオンの吼え声のような音声がだんだん近づいてくる。まるで、大きなゴジラか恐竜でも、空中から近づいてくるような感じ。怖くなって、辺りを見回しても、周りの木々で何も見えないし、足早に歩いていたら、なんと、空に気球が手が届くかの距離に浮かんでいる。気球に乗っている人たちが、やあ、と、こちらに向かって声かけてきた。ゴーゴーという時折起こる音は、気球の燃料が燃えている音だったのだ。こんな身近で聞いた事ははじめてで、本当にびっくりした。

と、こんな一日。
こんなに気ままに一日過ごせて、これからの一年も幸先いいと勝手に解釈した。