前回の二年生のクラスで、

休憩時間にすぐに戻って来なかった学生たちを注意したのだが、普段、私は、ほとんど怒ることもないので、たとえ、優しくであれ、真剣に重大事(critical issue)を表現したことがこんなに効果的だとは予想しなかったのだが、今日は、明らかに変化があった。

まず、休憩が始まるときに、私が、今日は冗談めいて、
「5 minutes break! If you’re not back in (5 minutes), you are out!(5分休憩!(5分で)戻らなかったら、退室ですからね!)」
とやったら、皆笑ったが、教室を出た学生も本当にあっという間に戻ってきた。しかも、この間の学生たちはお腹が空いて、教室の外で、食べていたということだったからなのか、クラスの一人の学生が今日は差し入れとしてドーナツの大きな箱を二箱も持ってきて、「皆食べなよ〜」と皆に配り、結局、教室で空腹を満たすこととなり、誰も、5分以上教室を離れることはなかったのである。

考えてみれば、皆本当に素直だなと思った。ドーナツを持ってきて、配ったりするということなど、考えもしなかったけど、そんな気配りなどを、アメリカ人の若者たちも考えるのである。

ただ、アメリカの学校生活では、生理的欲求に対して、非常に寛大だと思う。そりゃあ、トイレを我慢して膀胱炎になるよりはいいのだけれど、やっぱり、日本では、生理的欲求も、かなり、我慢するように、学校では躾けられていたと思うからである。少なくとも、私の時代ではそうだったのだけれど。今は、日本もずい分変わったとは思う。いい意味では人道的に。でも、ともすると、少しも我慢ができなくなって、甘やかされすぎることになるかもしれないのだけれど。