小旅行



今週末、Maryland州Silver Springに住む友人を訪ねていた。新鮮なおすし屋さんや、美味しい飲茶の店などに連れて行ってもらったり、観光などにもいろいろ連れて行ってもらったり、夢心地の本当に楽しい小旅行だった。

金曜日の朝は、その前の晩に雪がぱらつき、本当に寒かったが、Marylandでは更に寒くて、雪も道路で凍っていた。寒さは、かなりなもんで、おすし屋さんの窓から見える湖の上の雪まで凍っていた。

初めて行ったEllicott Cityの古い町並みは、石でできた小さな建物が立ち並び、趣があってよかった。アメリカの最初の旅客列車の駅が今は博物館になっている。列車は1830年から運行されていたとのこと。アメリカの田舎の小さな古い町は、大抵、川があるか、列車の線路があるかのいずれかだが、ここは両方のよう。ふと見ると古い建物の裏に小さな川。でも、夜になると、お化けが出ると言われてもいるらしい。石でできた建物の中の階段の傾斜も急で、床も斜めに傾いていて、いかにも古い感じ。それでも、その場所を利用して、おしゃれな店になっているところもあり、楽しかった。 

また、友人が以前住んでいたColumbia Cityはzoning lawが厳しく、町の幹線道路を走っていても、店など商業区域が何も見えない。きれいで静かな森や林、湖だけ。City(市)なのだから、もちろんすべてあるはずだが、ガソリンスタンドですら、森の陰に隠れているし、商業区域の建物が見えないようにしてあるのだとか。家の木を一本切ったり植えたりするのも、許可がいるそうだ。その市に住むと、市税が余分にとられるそうだが、そうやって町をきれいにするという意識が高いということなのだ。
車に乗せてもらいながら、素敵な森と湖のある公園のようなところを通りかかった。その林は、Symphony Woodsという名のところで、夏は毎週野外コンサートがあるとのことだし、私たちが行ったおすし屋さんの前の湖の雪に包まれたほとりも、夏は野外コンサート会場になるそうだ。私の住んでいるところ(郊外)も木を切ったり植えたり、フェンスを作ったりするのは自由じゃなく、規制があり、何かをやるにも許可が要るけれど、商業地域も含めて市全体で徹底するのは珍しいと思った。

この友人は同窓で名古屋出身、昨日、他の名古屋出身のお友達を紹介してくれて、一緒に飲茶のレストランに行った。話していると、いろいろ偶然が見つかり、またまた世間の狭さを実感。或る名古屋のカトリック教会で親しかった友人の神父さんと、彼女も親しい知り合いだった。この教会には、私は大学時代に英語のミサに行っていたし、聖歌隊に入っていたのだ。
極めつけは、昨年秋に、DC付近のJapan Care Fundという団体のバザーに行ったのだが、私はそこで四角い升を二個(一個50セントで)買った。この時、会計をやっていた人と、これいい値段ですよねえ、と会話を交わしたが、実は彼女はその張本人だったのだ。お互い顔は覚えてなかったのに、私がバザーで升を買った、と言ったら、ああ、貴女だったの〜とびっくりされた。いい値段でしょ、と私言ったでしょ?と言うじゃない。
こういう偶然って、なんか、この世界の中、また人生の中で、会うべく人と会うという事を裏付けているかのようで、うれしかった。だから、いつも私は人の出会いや出来事など前向きに考えていたいと思う。

ところで、私を招待してくれた友人は、クリスマスの時期、クリスマス用に家中を飾るそうで、それを片付ける前に遊びに来てと言われて、私も仕事がまだ比較的暇なこの時期に訪ねることとなったのである。日常の飾り物を全部片付けて、 クリスマス用の飾りにしてあるところは半端じゃなくて、家中飾り付けをするのに、一週間かかるんだとか。


次の写真は、金曜日の早朝家を出る時。
うちの近くの湖が、水面の漣に薄く乗っかった雪が凍っていて、とてもきれいだった。