この間の後日談

今日のクラスで、最近、初めて恋人ができた男子学生に、今週末のコーラスの練習について確認の話をしたところ、彼は、深刻な顔で、今週末は、メリーランドにいるお父さんに結婚の承諾をもらいに行くから、申し訳ないけど参加できないと言うのだ。
結婚の承諾?まだ、十九歳の学生で、しかも、今まで誰とも付き合ったことがなかった大人しくておくてのタイプの真面目な男の子が結婚だなんて、それに、承諾を得たら、まもなく結婚すると言うし。。なんだかまるで、「小さな恋のメロディー」を思い出しそうだった。もちろん、映画のような13歳というわけではないのだけれど、それでも、やっぱり早すぎる。
こういう子たちは結婚をどう考えているんだろうと、ふと思ってしまった。彼は敬虔なキリスト教信者で、恋人とは言え、婚前には肉体関係を持ってはいけないと考え、これをなんとしても守るから、そのために結婚しなくちゃいけないということなのだ。経済的に自立してなくても、これが一番大切なんだというのは、やっぱり、価値観であって、人それぞれではある。それで問題なく、一生結婚生活で共に成長しあって遂げられるならば、それはそれでいいのかもしれない。
でも、信仰と愛があれば、何もなくてもいいという考えは、やっぱり危なっかしい。実際問題、そんな考えだから、まもなく子供ができるのだろうけど、本人たちにはお金がなくて、仮に親がかりでの子育てを想像するに、たとえ、愛がどんなに強くても、この複雑な現代社会を生き抜くのは、あまりにも大変だと思うのだ。
第一、恋の情熱は愛ではないなど、初恋で分かるはずがない。それでも、信仰の強さで克服できるとでも言うのだろうか。。。