教え子の結婚式

に行ってきた。他のカウンティーの小さな教会へ。行く先行く先迷い迷い、そこは大変辺鄙なところ。アイフォンのGPSに入れたのに、そこではGPSが使えず、アイフォンの地図に従って行ったら周りに何もない田舎道のど真ん中。一時間半前に家を出たのに45分で着くところ、なんと1時間45分もかかってしまった。15分も遅れて意気消沈しながら入って行ったけど、運良く、まさに直前に入ることができた。
結婚式はアットホームで本当に伝統的で美しいものだった。新郎新婦の二人も周りの家族も本当に暖かくていい人たち。レセプションもとてもアットホームで素敵だった。
これが本物のものになるなら素晴らしいだろうなとそんなことを願いながら暖かく見守りたいと思った。というのも、彼らの出会いは電撃的だったし、うちの学生によると、初めて会った時にもう結婚を考えたというし。彼はそれまで一度も誰とも付き合ったことがなかったし、まだ20歳だったし、まだこれから3年間も学生生活で、無職なのだ。
彼の家族と一緒に住むのだけど、この状況でも、周りは、この若い二人の結婚を本当に喜んでいて、運命の相手が現れたら、まずは結婚しなければいけないという考えを信じていた。バプテストの熱心な信者なのである。キス以上のことは何もしてはいけないので、自然な関係が出来るためにも早く結婚をというわけである。
今時の若者たちのことを思うと、あまりにも時代錯誤の気がするけれど、彼は稀に見る純粋で真面目でハンサムで、しかも人柄がいい学生だった。また、この家族は皆早く結婚しているようだった。
内も外もあまりに美しく、素敵なカップルなので、是非とも貫いて欲しいなと思った。その辺の土地は、本当に自然が美しく、時間と空間が違った速度で動いているから、いつもそういう場所に住んでいるならば、それも可能なのかもしれない。
また結婚式で花嫁とともに、大勢の人が感極まってか、泣いていて、そういう結婚式も不思議な気がした。日本だと、わざとお涙頂戴の両親へ花束などというパーフォーマンスをすることがあるけど、そんなパーフォーマンスなどないのに、式から何から、あんなに泣いている人たちを見て、どうしたのかな、とちょっと戸惑った。そんな中で私だけ乾いて冷めていて冷静に観察していた。苦労してようやく結婚にこぎついたカップルならば、それもありと思うけど、この二人の場合、全く逆だし、どうしてかな、と考えている自分が自分で可笑しかった。