クリスマスカンタータ

は、無事うまく行った。かなり難しい曲だったので、間際までもっと練習したかったのに忙しくてできなくて、ちょっと不安だったのだけど、この場に及んでは、色彩と表現力に注意を払いながら、音楽に集中しようと思った。結果、本当にいい反響で、嬉しかった。ただ単にきれいだった、とか、素晴らしかった、だけではなく、もっと具体的にたくさんの人が表現してくれたから、本当に聴いてもらえて喜んでもらえたんだ、私の音楽表現は通じたんだ、という実感ができて嬉しかった。たとえば、或る男性は、さっそく私のところに来て、素晴らしい演奏で、感動的で涙が出そうになるほど、心が打たれた、この教会にあなたがいて本当に私たちは恵まれています、本当にありがとう、と、そんな言葉をかけてくれた。他にも、似たように表現してくれて、あれだけの表現力と音量などで、指が疲れたんじゃないですか、などとも言われた。もちろん、指など全然疲れるわけはない。特に、指を動かさないで、いきなり、そんな大きな曲を弾けば、指も硬くて、上手く表現できないかもしれないけれど、前奏曲から賛美歌も何曲かずっと弾いていた後だったので、私自身としては、そのおかげで、指もよく動いて、表現力も自由に出来たのだと思うのだ。