十二支の占い

韓国人のピアノの生徒のお母さんから電話で、ピアノコンクールについての問い合わせあり、息子に出場させたいが、韓国人の先生を見つけたから、私の家が遠いのと、お母さんが英語があまりできないので、韓国人の先生に代わろうかと思うが、私のレッスンが気に入っているので、韓国人の先生の下で出場するが、引き続き私のレッスンもお願いしたいとのこと。
私は、先生を決めるのはご自由に、でも、出場を韓国人の先生の下でするならば、私は教えない旨、はっきりと意思表示をした。そしたら、いきなり、私に、何歳ですか、と聞いてきた。
私は驚いて、「はっ?今、コンクールについて話しており、私の年齢とは全く関係ないでしょ、私は答える義務はないと思うし、答えるつもりはない。」とはっきりと言った。それなのに、しつこく、「それは分かっているけど、とにかく年齢を教えてくれ、〜才?〜才?」と聞いてくるので、
私は結構頭にきて、「そういうことに答えるつもりはないが、なんでそんなこと知りたいのか」と、きつく言ったら、
ようやく、彼女は、自分は今49歳で蛇。息子は猪、娘は鳥。自分と息子の関係の蛇と猪とは合わない。韓国ではこれが大事なんだけど、日本でもあるでしょと言ったのだ。そして、私の動物が何かを知りたいのだと言ったのだ。
私は、もう頭にきてたので、「十二支のことは分かるが、日本人はそんなこと信じません、単なる占いでしょ。」って、小ばかにしたような表現をわざとしてみた。
占いだけど、韓国ではその相性が大事で、彼女の娘と私がいい組み合わせだったから、娘は前のコンクールで優勝できたのだと言ったのだった。
もう、なんだか、こんなことで、必死でしつこく迫ってくるなんて、もう、こちらから、要らないって言う気分になった。
今夜のレッスンでも再度、その話になり、私はお手伝いできませんから、どうぞ、韓国の先生にお願いしてくださいと言ったら、何か親子で熱した会話になり、韓国語だから、何も分からないので、説明を求めたところ、新しい韓国の先生よりも私のほうが、信頼できるし、以前優勝した娘も私を完璧な先生だと絶賛して言っていたし、とにかく私のほうが息子が勝てる気がするから、なんとか、引き受けて欲しいと言いはじめ、挙句、私の両手を握って頼んできたのだ。
私は、勝ち負けは自分だけの問題ではなく、いろいろな要素があるし、どんな出場者がいるかも大きな要素だから、勝つかどうか全く保障は出来ない、我々に出来ることは、完璧に準備することだけだから、それを承知していて欲しいと言ったのだが、必死で親子でお願いしますと押し切られ、結局引き受けることに。
コンクールに勝てるかどうかわからないし、なんだか嫌な気持ちはあるけれど、一応、この生徒は前より上手になっているし、かなりガッツもあるようだから、私も頑張ってみようかと。