ギリシャ神話

には、日本の古来の神話に似ている内容の神話が時々あって、本当に興味深い。七夕の話もギリシャ神話に似た話があり、天の川が海洋とつながって回っている。天の川と地の川は同じものだと考えるのである。そして、その川は、天国と地獄の架け橋ともとれる川でもある。 また、いわゆる西洋では、時空はまっすぐに進むが、東洋では、まわりながら前に進む。直線と曲線、そして、まったく時空のない世界、この三つを表現したOkeanos(海洋)というピアノ協奏曲。天と地をつなぐ管楽器の掛け合い、打楽器とチューバとダブルベース、そしてピアノ。その世界を感じられる楽曲とその哲学の魅力。
その曲を作曲した友人と話していて、すっかりその世界に引き込まれた。人間はつい目先のことにとらわれがちだけど、全体から見る感覚を感じることができるものに心惹かれる。


この間も、バッハの平均率の曲を生徒と一緒に細かくアナリーゼしていて、隠れた声部の複雑な深さには、まったく驚くばかりだった。分析すればするほど面白いものが発見できて、それをすべて意識して演奏する、または聴く、その楽しさは格別で、その生徒も調べれば調べるほど、その中に入っていく魅力を感じたようだった。バッハは一体どういう頭の構造だったのかなって感じる瞬間である。